Premiere Proのパフォーマンスはハードウェアだけでなく、Windowsの設定によっても変わる場合がある。同じPCでも、設定を見直すことでカクつきや処理速度が改善するケースがある。この記事ではPremiere Proのパフォーマンスに影響するWindows設定を一通りまとめ、確認・変更の手順を解説する。
原因の構造分解
- 電源プランの制限: デフォルトの「バランス」プランはCPUのクロックを動的に抑制するため、瞬発的な処理が必要な動画編集に不向きな場合がある
- 視覚効果のオーバーヘッド: Windowsの透明効果・アニメーションはGPUリソースを消費する
- ページファイル(仮想メモリ)の設定不備: 自動管理のままだと最適なサイズにならない場合がある
- ウイルス対策ソフトのリアルタイムスキャン: Premiere Proが読み書きするファイルを逐一スキャンすると処理が遅くなる
- Windows Updateのバックグラウンド実行: 更新のダウンロード・適用中はCPU・ディスクリソースが圧迫される
- ゲームモードの干渉: 一部環境でゲームモードがPremiere Proのパフォーマンスに悪影響を与えるとの報告がある
解決手順
1. 電源プランを「高パフォーマンス」に変更
- スタートメニューで「電源プラン」と検索 →「電源プランの選択」を開く
- 「高パフォーマンス」を選択
- 表示されない場合: 「電源プランの作成」から作成
- ノートPCの場合は「最大のパフォーマンス」も利用可能(設定 → 電源とスリープ → 電源の追加設定から表示)
電源接続中のみ効果がある。バッテリー駆動時は発熱と性能のトレードオフに注意。
2. 視覚効果をパフォーマンス優先に設定
- スタートメニューで「システムの詳細設定」を検索して開く
- 「パフォーマンス」セクションの「設定」をクリック
- 「パフォーマンスを優先する」を選択、またはリストから不要な項目のチェックを外す
- 特に「半透明のガラスのデザインを使用する」「アニメーション」系は無効化できる
3. ページファイル(仮想メモリ)の設定
- システムの詳細設定 → 「詳細設定」タブ → 「パフォーマンス」設定 → 「詳細設定」タブ
- 「仮想メモリ」の「変更」をクリック
- 「すべてのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理する」のチェックを外す
- Cドライブを選択し、「カスタムサイズ」に変更
- 初期サイズ・最大サイズ: RAMの1〜1.5倍を目安に設定(例: RAM 32GBなら32768〜49152MB)
- 「設定」→「OK」で適用、PCを再起動
4. ウイルス対策ソフトの除外設定
Windows Defenderの場合:
- Windowsセキュリティ → ウイルスと脅威の防止 → 「設定の管理」
- 「除外の追加または削除」をクリック
- 以下のフォルダを除外に追加する:
- Premiere Proのインストールフォルダ(例:
C:\Program Files\Adobe\Adobe Premiere Pro 20xx) - メディアキャッシュの保存先フォルダ
- プロジェクトファイルの保存先フォルダ
- 素材の保存先フォルダ
- Premiere Proのインストールフォルダ(例:
セキュリティリスクと引き換えになるため、信頼できるフォルダのみ除外すること。
5. ゲームモードの確認
- 設定 → ゲーム → ゲームモード
- 動画編集中はゲームモードをオフにすることで安定する場合がある
- 一部環境ではオンのほうが安定するケースもあるため、オン/オフ両方で動作を比較することを推奨
6. Windows Updateの一時停止
- 設定 → Windows Update → 「更新を1週間一時停止する」
- 重要な作業中は更新を一時停止し、作業後に再開する
7. スタートアップアプリの整理
- タスクマネージャー(Ctrl+Shift+Esc) → 「スタートアップ」タブ
- 動画編集に不要なアプリの「無効化」
- Creative Cloud以外のAdobe製品の自動起動
- OneDrive(同期が走ると編集中のディスクI/Oが増える)
- ゲームランチャー類
判断基準
| 状況 | 推奨アクション |
|---|---|
| 編集中にCPU使用率が断続的に上がる | スタートアップアプリの整理・Windows Updateの一時停止 |
| スクラブ中に一瞬止まる・引っかかりがある | ページファイル設定・ウイルス対策ソフトの除外設定 |
| ノートPCで充電中より動作が遅い | 電源プランを「高パフォーマンス」に変更 |
| 書き出し中に他の操作が重くなる | バックグラウンドアプリを終了・ゲームモード確認 |
| 設定変更しても改善しない | ハードウェア(RAM・SSD・GPU)のボトルネックを疑う |