動画編集最適化メディア
HEVCH.265書き出しエンコード

Premiere HEVC書き出しが遅い原因と設定

Premiere ProのHEVC(H.265)書き出しが遅い・重い場合の原因とハードウェアエンコード設定を解説。

更新: 2026/2/256分で読める

HEVC(H.265)はH.264より高圧縮でファイルサイズを抑えられる一方、エンコード負荷が2〜4倍高い。GPUのハードウェアエンコーダーを有効にしないと、書き出し時間が現実的でない長さになる。RTX 5060以上のNVIDIA GPUであれば設定変更だけで書き出し速度を大幅に改善できる。書き出し全般の最適化は書き出し・エクスポート最適化ガイドで確認できる。

HEVC書き出しが遅くなる原因

GPU: HEVCハードウェアエンコードが無効

HEVCはH.264と比べてエンコード処理が複雑で、CPUソフトウェアエンコードでは書き出しに非常に時間がかかる。RTX 5060以上のGPUはNVEncによるHEVCハードウェアエンコードに対応しており、有効化することで書き出し速度が4〜8倍改善することがある。

この設定は書き出しダイアログを開くたびに確認が必要で、プリセットによっては無効に戻ることがある。

GPU: GPUの世代によってHEVC対応状況が異なる

GTX 1060以前のGPUはHEVCエンコードへの対応が限定的で、ソフトウェアエンコードになるか、対応していても速度向上が小さい。GTX 1080以降では概ね対応しているが、品質や速度はRTX世代より劣る。

設定: VBR 2パスによる二重処理

HEVCでVBR 2パスを選択すると、通常でも遅いHEVCエンコードがさらに2倍の時間がかかる。品質の差はほとんどの用途で体感できないため、VBR 1パスへの変更が有効。

CPU: ソフトウェアエンコードでのCPU張り付き

GPUが対応していない場合、HEVCエンコードはCPUに全負荷がかかる。書き出し中にCPU使用率が100%になり、書き出し完了まで他の作業がほぼできない状態になる。

解決手順

1. 書き出し形式をHEVCに設定する

ファイル → 書き出し → メディア を開く。「形式」のドロップダウンから「HEVC(H.265)」を選択する。

2. ハードウェアエンコードを有効にする

「ビデオ」タブ → 「エンコード設定」→「ハードウェアエンコーディングを使用」にチェックを入れる。これが最重要の設定変更。

チェックボックスがグレーアウトしている場合、使用しているGPUがHEVCハードウェアエンコードに対応していないか、ドライバーのバージョンが古い可能性がある。

3. VBR 2パスをVBR 1パスに変更する

「ビデオ」タブ → 「ビットレートの設定」→「ビットレートエンコーディング」を「VBR 1パス」に変更する。品質と速度のバランスが最も良い選択。

HEVC向けのビットレート目安:

解像度・フレームレートターゲットビットレート
1080p 30fps10〜15Mbps
1080p 60fps15〜20Mbps
4K 30fps25〜40Mbps
4K 60fps40〜60Mbps

4. 書き出し先をNVMe SSDに変更する

書き出し先がHDDの場合、特に4K HEVCではストレージへの書き込みがボトルネックになりやすい。NVMe SSD(Gen3以上)上のフォルダに書き出し先を変更する。

5. GPUが対応していない場合の代替策

GTX 1060以下など、HEVCハードウェアエンコードの恩恵が少ないGPUを使っている場合は、H.264での書き出しを検討する。H.264はHEVCより大きなファイルになるが、書き出し速度は大幅に速い。YouTubeへの投稿であればH.264 / H.265どちらでも再エンコードが行われるため、アップロード段階での品質差はほぼない。

HEVC ハードウェアエンコード対応GPU

GPU世代HEVC HWエンコード備考
RTX 5070以上◎ 高速・高品質4K 60fps HEVC書き出しが実用的な速度
RTX 5060 Ti / RTX 5060◎ 対応・実用的1080p〜4K 30fps 程度は快適
RTX 2060〜2080○ 対応GTX世代より明確に速い
GTX 1660〜1080△〜○ 対応速度はRTX世代より劣る
GTX 1050以下✗ 非推奨ソフトウェアエンコード同等

判断基準

状況推奨アクション
RTX 5060以上を使用ハードウェアエンコード有効化で大幅改善。まず試す
ハードウェアエンコード有効でも遅いVBR 1パスに変更、書き出し先をNVMe SSDに変更
GTX 1060以下を使用H.264での書き出しを代替手段として検討
4K HEVC書き出しを頻繁に行うRTX 5070以上へのGPUアップグレードを検討(詳細

次に読む

Fuuchan

この記事を書いた人

Fuuchan

動画編集の快適化を追求するブログ運営者。Premiere Proの設定・環境最適化・PC選びを実体験をもとに発信しています。