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Premiere Pro 4K書き出しを速くする設定と時間の目安

4K動画の書き出し時間を短縮するためのハードウェアエンコード・ビットレート設定・書き出し形式の最適な組み合わせを解説。

更新: 2026/2/257分で読める

Premiere Proで4K動画を書き出す際、何の設定もしないとソフトウェアエンコードで処理されるため、本来の数倍の時間がかかる場合がある。GPUのハードウェアエンコードを有効にし、ビットレートと書き出し形式を適切に設定することで、4K書き出し時間を大幅に短縮できる可能性がある。この記事では、設定の根拠と具体的な手順を解説する。

原因の構造分解

ソフトウェアエンコードがデフォルトになっている場合がある

Premiere Proの書き出しダイアログでは、コーデックを選択しても「ハードウェアエンコーディング」オプションが自動で有効にならない環境がある。特にPremiere Proのバージョンアップ後や設定リセット後はデフォルト値に戻ることがあるため、書き出し前の確認が必要になる。

VBR 2パスはソフトウェアエンコードで使われると時間が倍増する

VBR(可変ビットレート)2パスは画質効率が高い反面、エンコードを2回行う。これをソフトウェアエンコードで実行すると、ハードウェアエンコードの1パス設定と比べて書き出し時間が4〜5倍以上になる場合がある。ハードウェアエンコードとVBR 2パスの組み合わせは、GPUの種類と対応状況によって動作が異なる点も把握が必要になる。

ビットレートが過剰に高い

書き出しビットレートを必要以上に高く設定すると、エンコード処理量が増えるだけでなくファイルサイズも肥大化する。YouTubeやVimeoへのアップロードが目的の場合、推奨ビットレートを超えた設定は実質的なメリットがない可能性がある。

書き出しと同時に他の処理が走っている

書き出し中にプレビューレンダリングやバックグラウンドキャッシュ生成が走ると、GPU・CPUリソースが分散して書き出し速度が低下する場合がある。

ストレージの書き込み速度が書き出しのボトルネックになっている

4Kのビットレート60〜150Mbpsで書き出す場合、ストレージの書き込み速度が足りないとバッファが詰まり書き出しが断続的に止まる場合がある。HDD環境では書き出し先をSSDに変更するだけで改善するケースがある。

解決手順

ハードウェアエンコードの有効化(H.264/H.265)

  1. Premiere Proで「ファイル」→「書き出し」→「メディア」を開く(またはCtrl+M)
  2. 「形式」で「H.264」または「H.265(HEVC)」を選択する
  3. 「ビデオ」タブを開き、「パフォーマンス」セクションを探す
  4. 「ハードウェアエンコーディング」のチェックボックスをオンにする(表示されない場合はGPU非対応の可能性がある)
  5. 「プリセット」の下に「エンコーダー」が表示される場合は「GPU」を選択する

4K書き出し時の推奨ビットレート設定

YouTubeアップロード目的の場合の目安として、H.264でVBR 1パス・ターゲットビットレート35〜45Mbps・最大ビットレート50Mbpsが基準になる。H.265は同画質をH.264の約60%のビットレートで実現できるため、H.265対応の環境では20〜30Mbpsが目安になる場合がある。

ただしビットレートの最適値はコンテンツの内容(動きの多少・グレインの有無)によって変わるため、上記は参考値として扱うことが適切になる。

VBR 2パスとVBR 1パスの使い分け

設定特徴推奨用途
VBR 1パス速い・品質はやや劣るYouTube・SNS納品
VBR 2パス遅い・品質効率が高いマスター保存・放送納品
CBR一定速度・ファイルサイズ予測しやすいストリーミング配信素材

書き出し時間に影響する要素の確認

書き出しにかかる時間は以下の要素が複合的に影響するため、単一の設定変更で劇的に変わらない場合もある。

  1. CPU・GPUのエンコード性能(ハードウェアエンコード有効化で最大5倍速になる場合がある)
  2. シーケンスの長さとエフェクト数
  3. 書き出し先ストレージの書き込み速度
  4. バックグラウンドで動作している他のプロセス

書き出し中は「タスクマネージャー」でGPU・CPU・ディスク使用率を確認すると、どのリソースがボトルネックになっているかを特定できる。

NVMe Gen4 SSDを書き出し先に使用すると書き込み速度のボトルネックを排除できる可能性がある。NVMe Gen3 vs Gen4の書き出し速度比較で詳細を確認できる。

判断基準

条件推奨アクション
ハードウェアエンコードが有効で書き出しが速い現状の設定で問題なし
ハードウェアエンコードが選択できないGPU非対応またはドライバー問題。ドライバー更新を確認
書き出し中GPU使用率が0%のままソフトウェアエンコードになっている。設定を確認
ビットレートを上げても画質変化がわからない現在の設定が適切な範囲内にある可能性が高い
HDD環境で書き出しが断続的に止まる書き出し先をSSDに変更する
書き出し中CPU使用率が100%に張り付くハードウェアエンコードが無効な可能性がある

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